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— つながる!インディア 公式 (@MJo8udpzsoP8W1A) Sep 21, 2021
(公式コメント)
ムンバイのガネーシュ・チャトルティーに続いて、ラーマーヤナ物語のラーマ王子の故地、北インド・アウド地方を中心に、インド3大祭りの一つ、ダシャラーにつながる「ラーム・リーラー」のシーズンが始まります。
ラーム・リーラーは、インドの二大叙事詩のうちの一つ、ラーマーヤナに語られるラーマ王子の冒険譚を、ラーマーヤナのプラークリット再話文献である、トゥルシーダースの有名な『ラームチャリットマーナス』に沿って演じながらお祝いするというお祭りです。
大抵の地域では10日ほどかけてマーナスのあらすじだったり名場面をかいつまんで演じるのが一般的なのですが、ヴァラナシやラームナガルなどの、「ガチ」のところでは、一月ほどかけてマーナス全編を省略なしで演じ切るのだとか。
この、マーナスを演じるという風習が、印僑を通じて東南アジアなどに伝わり、たとえばインドネシアのワヤン(影絵劇)などになっていったのだそうです。
このお祭りのクライマックスで、ラーマの敵方のラスボス、ラーヴァナを打ち果たすシーンがダシャラーとなり、お祭り最大の盛り上がりを見せます。
記事の中の「事前準備」というのは、ステージの設営といった物理的な準備ももちろんあるのですが、期間中に劇を演じるキャストのオーディションやリハーサルなども含んでの言い方で、これが始まってくると、お祭り本番に向けて、街中の雰囲気は否が応にもお祭りムード一色に高まっていく、ということになります。昔は、メインキャストのオーディションには地方のマハラジャも参加していたのだそうです。
ところで、ラーマはヒンドゥトヴァ(ヒンドゥー教至上主義)の象徴でもあります。現在インドで政権をとっているBJPは、そのヒンドゥトヴァを掲げる民族主義団体RSSを母体とする政党なので、当然、このお祭りには肯定的な態度をとっています。記事中に名前の出てきたノイダのMLA(行政委員)パンカジュ・シン氏もBJPの有力なメンバーですし、最古参のラームリーラー実行委員会として名前の挙がっていたシュリー・サナータンダルム・ラームリーラー実行委員会は、その名前からして、アーリヤ・サマージュとの関係が推測されます。
そのようなわけで、微かな「きな臭さ」も漂わせながら、これからの数週間、北インドはラーマ神話の喧騒一色に染まっていくことになるのです。
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